飽和しまくってる最近のソシャゲって面白いのか?【その3】です。

前回はかみながしじま ~輪廻の巫女~についての評価を書いたものの、どこを誉めればいいのか迷う内容だったので正直困ってしまった。

僕自身、ひぐらしのなく頃にシリーズが好きだったのでやってみようと思ったわけだが、コラボ先が良くても肝心のゲームシステムが成立していないと意味がないと改めて考えさせられた。(ちなみに竜騎士07の作品では“うみねこのなく頃に”が一番好き)

①ブラッククローバーモバイル 魔法帝への道 The Opening of Fate
②かみながしじま ~輪廻の巫女~
③BLUE PROTOCOL
④ドラゴンクエスト チャンピオンズ

今回は③ついて感想を書く。

 

③BLUE PROTOCOL

オンラインアクションRPGと謳っているが、内容はトレード機能を無くしたMMOゲームである。MMOほどの一体感は無いものの空気はそれに近い。開発は良くも悪くも有名なバンダイナムコスタジオ

バンナムといえばテイルズオブシリーズゴッドイーター太鼓の達人など有名な作品は多い。キャラクターの表情など、丁寧に作られているものが多く、一つ一つの出来も良い。半面、アイドルマスターなどでは“アイマス商法”といわれる課金煽りもある。課金しないとクリアできないと言われた“仮面ライダーサモンライド!”はゲームカタログ@Wikiでもクソゲー判定であり、悪い意味で有名。

ブループロトコルはどれに近いと言われれば、上記で近いものは同じアニメ調のテイルズシリーズ。キャラデザインもズラしはあるもののかなり近い。


▲ルドガーとユリウス!?ちなみにオープニングはぶっちゃけそこまでのクオリティじゃない

安心と安定のバンナム産のRPG

=総評★4=

原神などと同じアニメ調のキャラクター、簡単なアクションで楽しめるオンラインRPGということと、併せてバンナム特有の国産感というか安定感がある本作。

スマホ版が期待されていたものの対応機種はサービス開始日が異なるもののPC、PS5、Xboxのみ。FF16でもバッサリとPC勢を切り捨てたがスマホ、パッド勢を切り捨てたのは英断か。

スマホ、パッド版非対応により、最大で200人が同時に接続することが可能となっており、同じアニメ調の原神などとは一風違うゲーム性を実現している。また、細かいキャラメイクなどをはじめ、グラフィック面にも力が入れられている。その分それなりの性能のマシンスペックが要求される。


▲キャラメイク時点で表情差分がまとめて確認できるのは嬉しい配慮。キャラメイクあるあるだが実際に動かしてみるとコレジャナイ感が出てくるからね

現状、それなりのプレイヤー人数の確保に成功しており、アクティブに関しては問題ないと思われる。ただ、ゲーム自体はおつかい有りのクラフト系であり、時間が掛かる。やること自体は単純で難しい要素は全くないが、昨今はこういったオンラインゲームが乱立しているので“このゲーム以上”に面白い物が出来たら、一気にそちらに流れ込んでしまうかもしれないという懸念点もある。

 

トレードが無いMMOの様なもの、と考える

MMOはあまり経験が無いのだが、本作は早い話がトレードが無いMMOのようなものである。昔からMMOに親しんでいる層は違和感を覚える人もいるかもしれない。

トレードというと期限アイテムなんかをゲーム内アイテムや通貨で取引できる救済処置、兼交友システムというイメージだが、一方で業者によるRMTや金銭トラブルなどの問題も起きており話題が絶えない。

ユーザー間でのトレードが可能であれば端末を二つ使い、リセマラで延々と片方のアカウントに供給できる。当たり前といえば当たり前だが、それでは運営が成り立たない。現に最近のMMOゲームも軒並みそういった要素は削除されている。こういった背景もあり、金銭が絡むようなトレードシステムは今後も減っていくだろう。

ちなみにパズドラなどはゲーム内でトレード機能が実装されているが、課金要素に関わらないダンジョンモンスターや配布モンスターに限られている。

ブループロトコルでは自動マッチングなどがあり、決してMMOらしさが強いというわけではないが、参加人数の数からもプレイヤー間での交流も醍醐味であるだろうし同じと考えていいだろう。

公式の意図をくみ取ると、トレードの有無などトラブルは無くなるに合わせて、交流を重視することもなくなる。ゲーム内経済とかもないのでMMO特有の生活感はない。その為、公式はMMOという表記を避けたのかもしれない。

 

集団AIを使った戦闘システム

バトルシステムはPvP(パーティVSパーティ)となっているが、本作はプレイヤー同士による対人戦は今のところはない。このPvPというのは“プレイヤーのパーティ VS エネミーのパーティ”を指している。

集団制御AIにより、NPCの敵側が人間の様に戦略を組んで動くというもので、正直面白い試みだと思った。“ブループロトコル 集団制御AI”検索してみると色々とその内訳が知れるので検索してみてほしいが、敵の動きを見ているだけで面白い

現状尖った要素は薄めだが、こういったビジュアル面での新しさは本作ならではだと思うので素直に面白いといえる。

アクション要素がもう少し欲しい

では味方側のアクション、操作性はどうなのかという事だが、現状そこまで面白い物はない。

アクションRPGと謳っている割には面白い動きが無く、強いて言うともう少し戦闘に駆け引きがあれば面白くなると感じた。スマホ向けにデザインしたのであれば無理だろうが、据え置き向けに制作したのであればもう少し複雑にしてもかまわないはずだ。

ただ操作性は軽く、自身がキャラメイクしたキャラクターを自由に動かせる楽しさは素晴らしい。これから新しいアクションも増えていくと思うので、今はそこまで気にする必要は無いかもしれない。


▲操作性は良いが、軽さに合わせた軽いSEは正直もの足りない

 

お使いイベントが多すぎる

これは結構言われている内容ではあるが、おつかい(おつかいに感じる)クエストが多すぎる。要するに中身が無いのである。

正直なところ、国産のゲームなんかはここに行け”“これを集めろ”“コイツを倒せといったものの連続であり、どれも似たり寄ったりではあるが、良作といわれるゲームはそれらの見せ方がやっぱり上手い。

なので、サブクエストなんかもそうだがクスリと笑えるような話を増やせば解消されるように思う。おつかいもおつかいに感じなければ問題ない。

 

UIがすこーし不便

UIが少し不便である。結構叩かれているが先日のブラクロモほど酷いとは思わなかった。ただ、アクティブが維持されるオンライン系のゲームなのに、何故か全画面で展開される部分は許されない。せめてエルデンリングの様にしてほしい。


▲迫真の画面全体を覆うメニュー画面。キャラの表示とかいらない気がする

一応ブックマーク機能をつかえば改善できるものの、クエスト類を非表示にできなかったり、アイコンが集合していたりと、不満点は残る。アドベンチャーボードに関しても、効率を考えながらの進行を推奨されているのでそこも面倒くさい。細かい点だがメニュー画面は見る機会が多いので、初めからストレスを感じさせないように作ってほしい。

そもそもUIなんて売れている似たようなゲームを参考に模倣すればいいだけであり、そこにパクリといちゃもんをつける人間は少なからずいるかもしれないが、そう言った輩はどこにでも沸くものだし、相手にするだけ時間の無駄だ。それに出来の悪いUIに仕上げるよりはよっぽどいい。

 

闇の深いバンナムのガシャ

11連4,000円の最高レア1.2%の地獄のガシャ。バンナム節である。最高レア1.2%なんかは感覚がマヒしてるのか少し確率低いなという印象しかないが、11連4,000円は高い。相場としての3,000円から離れているし、これならもう少し確率を上げてほしいところ。

案の定、予想以上に回転が悪いのか2023年7月12日にアップデートが行われ、1.2%→3%と二倍以上に確率が上がる。また、天井機能も追加されるようだが、サービス開始してすぐに変更という事でかなり焦っているのが目に見える。

ちなみにガシャ回数が110回、220回ごとに最高レアの装備品がおまけとして抽選でもらえるらしいが、このおまけ、ガシャごとに分けられているので累積されない様である。そういうところだぞバンナム。

 

総評、粗はあるものの高クオリティなゲーム

=総評★4=

グラフィック
★★★★★

ゲームシステム
★★★

ストーリー
★★★

UI
★★

操作性
★★★★

MMO感
★★

課金圧
不安

色々と粗というか勿体ない部分はあるものの、比較的作りこまれたゲームという感じの評価。個人的には同社のPSO2よりは見ていて面白いと思えた。実際にプレイするとそうでもないが光る部分はある。


▲スマホを切っただけありグラフィックはきれい

戦闘システムは現状いま一つだが、操作性が軽く(僕はツインストライカーしか触っていない)、クオリティ自体は申し分ない出来ではある。それゆえに細かな部分で粗が目立つのは仕方ないだろうか。

現状、ストーリークリア後にやることもないようなので、ドラクエ10のようにハウジングやカジノ等のサブコンテンツが増えればオンラインやMMOらしさも増え、もう少し楽しめるのではないかという印象。スマホでないのであればこういった要素も受け入れられる。

ただドラクエ10と違い、基本無料で楽しむことが出来るので、その点においては魅力的であるといえる。その弊害なのかガシャは確率が低いうえに単価が高く、キャラメイクでは900円のリアルマネーが発生するので本末転倒じゃないか、と言えなくもないが。

まだ始まったばかりなのでユーザーの声が通りやすく、これからのアップデートで改善されていくとは思うが、前述したようにユーザー離れが始まってしまっては元も子もないのでは早めの対応が望まれるUIについてなど改善出来るはずなので、早めに使いやすく直してほしい。

課金圧に関してはシーズンパスや衣装、マウント(乗り物)と戦力に直結するものはないので“無い”と言いたいが、プレイヤー間の交流もある今作では自己顕示欲が抑えられない人は注意が必要である。それでは。


▲周りだけがカッコよくて、かわいい装備。課金できない場合は我慢しよう